心の折れる音が聞こえた。
それはもうハッキリと聞こえたんです。
自分のメンタルが”ガラガラ”と音を立てて崩れていくのが。
毎日会社の仕事が辛いなぁ・・・
でももうちょっと頑張ってみようかな・・・
周りに迷惑かけられないし・・・
そう思いつつも踏ん張ろうとした結果、「あ、もう無理だ」となってしまった僕のお話です。
4月から新しい職場だったのだけれど
僕は今年の4月から契約社員として、とある企業に勤務しておりました。
経済的な部分で安定収入が欲しかったこと、そして10代後半から憧れに近い感情を抱いていたイベントに近づける仕事だったので・・・面接を経て勤務することになったのでした。
某巨大イベントに携わるお仕事
というのもこのお仕事、おそらくですがこの数ヶ月で最も話題に上がっている某巨大イベントの運営に携わるお仕事だったんですね。
アスリートの力になってみたいという気持ちを10代から持っていた自分・・・あまり深く考えず、とにかくトライしてみよう!と決心したのでした。
想像とは違う世界が広がっていた
そんな期待とは裏腹に、いざ勤務を始めると想像とは違った世界が広がっていたのでした。
多くの人が早朝から深夜まで勤務
複数のフロアにまたがってオフィスが設置されているのですが、自分が配属になったフロアは100人以上が勤務している広いスペースが広がっていました。
日本人だけでなく、外国籍の人も含めて、多くの人が朝早くから夜遅くまで連日の激務にあたっています。
時期が時期だけにそうなんだろうなぁ・・・とは思うものの、明らかにヒューマンパワーとシステムが追いついていない感じ。(特にコロナ対策のための負荷がすごいみたい)
自分はとにかく残業はしたくないので、多少無責任と思われようと強い気持ちで退勤を押しておりました。
(とはいえ気持ちの強さだけで定時ちょい過ぎに退勤するのも限界はあったのですが・・・)
周りが見渡せてしまうオフィス
自分の机はあるものの、パーテーションはなく周りから丸見え。
隣には上長たちがいて、とりあえず肩身が狭く不安を感じるのでした。
感染対策としてもそうなんですが・・・個人的に人が近くにいる環境がすごくつらいタイプなので、端から端まで見通せるこの環境は相当厳しい。
前職でもオフィス勤務がめちゃくちゃにしんどいと感じていたのですが、その時ですらパーテーションで区切られてある程度パーソナルな空間は保たれてたんですよね・・・
周囲の音に敏感すぎる?
この環境で辛かったことの1つが、周囲の音ですね。
・キーボートを「バチバチバチっ!」と叩くようにタイピングする音。
・マウスのクリックを「ガチャッ!ガチッ!」と押し込む音。
・隣から聞こえる乱暴な言葉遣い、叱責etc…
どうしても耳に入るのですっごい気になるんですね。
大きな音は心が消耗して疲れるし、誰かが誰かを叱責している声はこちらの心にもダメージを残していきました。
ついに限界がやってきた日。
その日は朝から気持ちがあまり上がらず、会社に向かう足取りもとっても重たかったんですね。
「このまま足が止まってしまえばいいのに」
「どこかで電車トラブルがおきて通勤不可にならないか」
「いっそ体調悪くならないかな」
ぼんやりとそんな事を想像しながら向かうオフィス。
そんな日に限って仕事量は多めで、頑張らざるを得ない状況。
自分を奮い立たせてPCに向かい続けていたのですが・・・
乱雑な言葉で迎えた限界
すぐ隣で、上司が部下を乱雑な言葉で注意し、部下がすみません・・・とひたすら低姿勢で謝るやりとりを聞きながら、僕の心の限界を超えたのでした。
それは”ガラガラ”だったかもしれないし、”バリン”という音だったかもしれない。
とにかく何かが自分の中で壊れて落ちていくような音がしたのです。
頭の中が真っ白というか真っ暗というか・・・なにも考えられない。
吐き気というかめまいというか、とにかく気持ちが悪い。
一目散にトイレへと逃げ込んだのでした。
昼にはサポートに電話、翌日には診療内科へ。
メンタルサポートの電話窓口が用意されていたため、お昼休みには急いで電話。
ひとしきり気持ちを吐き出したことで少し気持ちが軽くなり、どうにか残り半日の業務を乗り切る事が出来たのです。
また同時に、医療機関への受診も勧められたので、翌日には人生初の心療内科へといくことになるのでした。
最終的には適応障害と診断され、それをもって退職することにしたのでした。
心身のアンバランスを感じた日々
そもそも勤務始めて数日で違和感は感じていたんです。
「この環境はまずいな。自分には合ってないな。やめたい。」と。
ただその時に頭に浮かんだ言葉は
「時間が経てば大丈夫になるはず」
「ここでやめたら情けないのでは」
「他の人に迷惑をかけてしまうのでは」
といった感じでした。
勤務開始から2ヶ月が経った時、心と身体がアンバランスになっているのを自分でも感じていました。
心身共に回復した今
この記事を書いてから数年後、仕事や家庭環境も色々と変わりましたが心身ともに落ち着いて過ごすことが出来ています。
色んな仕事をしてきましたが、今は主に自宅で作業するフリーランスというか個人事業主として働いています。
ここら辺のお話はまた別の記事でお話させて頂きたいと思います。
ガッチガチのHSPだっていう話。
自分がストレスを感じている要素を考えると、がっつり「HSP」の特徴に当てはまる事が分かります。
本当、あるあるの話は痛いほど分かる・・・
でも同時に、「HSPだからってつらさから逃げちゃ行けない」とも思う自分がいたんですね。
無理しない。適度に逃げる。
もしも僕と同じような状況にいるHSPの方がいるなら、本当に無理はしないで欲しいです。
うつ病や適応障害なんて自分には関係ないとか思ってたらダメだよ。精神が強いとか弱いとか関係ない。条件が整えば誰だってなる可能性がある。長時間労働、睡眠不足、私生活での問題等が積み重なれば人の精神は簡単に限界を迎える。自分は大丈夫だと思って油断しないようにね。無理はしないでね。約束ね
— Testosterone (@badassceo) May 30, 2021
逃げれるなら逃げた方がいいと思います。
一般的に良いかどうかは分かりません。
でも良いと思うんです。
周りを安心させようとして、無意識に「大丈夫」って言ってしまってませんか?
転職:頼れるものには頼る
もう限界!となったら転職を模索するのも1つですよね。
転職サイトを自力で探し続けるのも良いのですが、出来ればエージェントなどのプロの力を借りた方が安心。
面接中に勤務希望先に色々聞いたり、質問したりって結構難しいですし、エネルギー消耗デカいじゃないですか。
エージェントになら、そいういう要求だったり確認も楽に出来ますよね。
本当、頼れるものにはしっかり頼る。
これも大切です。
それでも続いていく人生を生き抜く。
正直、自分がこの環境に耐えられなかったことに対する自責の気持ちもあるし、一方で合わない環境に耐え続けようとするのがほぼ時間の無駄だという事も学べました。
それでも人生は続きますし、これからをどう生きるのかにフォーカスしたいと思ってます。